第41章 そらもよう
・・ん?あれ?いつの間にか寝てた。すげぇ汗かいたな。
でもその分、熱は下がったかも。
シャワー浴びてくるかな。
その前に水飲もうっと。
リビングに入ると、かずが床で膝を抱えて泣いている。
「おい!かずどうした!?何かあったか?」
驚いた顔で俺を見ると、またワーワー泣き出した。
『翔ちゃんこんな時間になっても帰って来ないから何かあったのかと思って』
実は朝から調子悪かったこと、部活を早退して部屋で寝てたことを謝った。
時計を見ると23時。まさか俺が部屋で寝てるなんて思う訳もなく、連絡が取れないまま帰って来ない俺を心配して泣いていたのだと言う。
『父さんも母さんも今日から旅行で居ないのに、翔ちゃんだって帰って来ないし。心配したんだから。
ねぇ帰って来たなら、どうして声掛けてくれなかったの?どうして黙って部屋に行っちゃったの?」
それは・・いやぁ・・その・・。
「声掛けようとしたけど・・かずが・・その・・」
『何だよ!ハッキリ言ってよ!』
「かず・・さっき一人で・・してたしさ」
かずは途端に真っ赤になって俯いてしまった。
『・・あのさ・・何か聞こえた?』
「いや・・あー。可愛い声で俺の事呼んでた?かな?」