第41章 そらもよう
『えっ!?翔ちゃん!?大丈夫!?うわっ熱いっ!先輩ーっ!!翔ちゃん熱あります!!』
雅紀ってば大袈裟だよ。全然平気だからって立ち上がろうと思ったけど・・フラフラする・・やっぱダメかも。
皆に早く帰ってしっかり休めって言われて部活を早退することにした。
電車の揺れでウトウトし、駅から自宅までは重たい身体を引きずるようにして帰った。
こんなに早い時間に家に帰って来るなんて久し振りだな。
キッチンで風邪薬を飲み、自分の部屋に向かう。
隣のかずの部屋のドアが少し開いてる。
かずはこの時間もう家に居るのか。
熱を出して帰って来たなんて心配するだろうし、取りあえず今はこのまま寝よう。
かずの部屋の前を通り過ぎようとしたら何か聞こえる。
『はぁ・・はぁ・・しょうくん』