第7章 I do not want to leave it
『…俺の事好きって言ってくれたの
嘘じゃないですよね……。
何か酷い事兄貴に言われたから、
そんなこと言ってるんですよね?』
二宮の目から大粒の涙が溢れ出る。
『…だから。 気の迷いだったんだって
やっぱり俺も30超えてそろそろ
可愛い嫁さんでももらって
この店も奥さんと2人でやっていくっ
ていうのが店を始めた時の夢だった
んだ。』
俺はそう言うと
すっと立ち上がりまたキッチンへと
戻る
『今日は泊まって行って。
明日起きたらお別れだ。 …和也くん
の荷物もまとめておいてね。』