第6章 the act of walking on a road
『低俗な仕事…? 何それ。
ひで~いい方。
じゃあさ、雅兄ちゃんはなんで医者に
なったの?
親が医者だった…それだけ? 必死に
勉強して医者になって。』
雅紀が医者になったのは、小学校の時
からの同級生が
大学に入った時に病気で亡くなったから
だ。
『俺、正直 家を出た時はやりたい
ことがあったわけじゃなかったし
ただ俺の決めた道を進むのが嫌だった
だけだったんだ…。
けど、今ホストの仕事を始めて
ナンバーワンにもなれて。
凄いやりがい感じてやってるんだ。
お金だしてくれてる分以上に女の子
たちを幸せにしてやりたいってさ。
それって雅兄ちゃんが尚ちゃん
みたいな病気の子供を治したくて
医者を目指してやっていることと
一緒なんじゃないかな。』