第6章 the act of walking on a road
【潤side】
『それじゃ…潤さん。 行ってきます』
ー チュッ ー
火曜日の夜の、二宮が出勤する前の
スキンシップ。
最近ようやく慣れてきたのか
腕を回してキスしてくれるように
なってきた。
ー 杏樹…
俺、和也くんと一緒に暮らしたい
と思うんだ…
いいかな……? ー
俺は、一人になった部屋で杏樹の写真
に向かって小さくつぶやいた。
返ってくることはない返事…
けど杏樹ならきっと応援してくれる
笑顔で見守っていてくれる
勝手な解釈をして、俺は部屋の
カーテンを閉めるとお店の仕込みに
取りかかった。