第5章 think of him from far away.
『和也くん。 隠れないで。
こっちみて。』
『…恥ずかしいです。 俺…
潤さんと……あんなこと』
自分でも真っ赤になってるのが分かる
くらいだ。
『…あんなことって、どんなこと?
ふふっ。
ホントに和也くんは可愛いなぁ。』
そう言うと潤さんは俺を抱き寄せると
おでこやほっぺ…唇にと
あちこちにキスの雨を降らせた。
*****
火曜日の夜になり、玄関で
行ってきますのチューをして俺は
club marionetteへと向かう。
思いがけない潤さんのスキンシップの多さ
にも少しは慣れ始めたが
一人で歩きながらふと思い出して
にやけてしまうのだった。