第3章 Wrap up the chocolate.
【和也side】
差し入れでまたAnjuのチョコレート
を食べて、また頭の中はあのお兄さんの
事ばかりになってしまっていた。
そんなある日、早く起きてAnjuへと
行く決意をして行くと
ちょうどcloseの札をかけて彼が入って行
くところで、思わず俺はこっそりと中へ
と入って行ってしまった。
しばらく全く気がつく様子もなく
作っていたケーキも出来上がった。
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『実は、今日は俺の弟の命日なんだ…
それで、これは弟の為のケーキ。』
そう言って潤さんは、弟さんが書いた
絵を俺に見せてくれる。
『結局は、自分で食べることだし』
つぶやくように言って潤さんは自宅
へと招いてくれた。