第17章 On love in selfishness
オープン1週間が過ぎて、忙しさもようやく和らいできた。
『勝利。 今日は片付けて終わりにしようか。
飯でも行こうぜ。』
客が引いたタイミングで声をかける。
櫻井オーナーからの紹介で、勉強したいとスタッフに入ってくれた佐藤。
『はいっ。じゃあ、洗い物はいります。』
洗い物を任せて、その後の客が一旦引いた所で店を閉め始めた。
『……潤さんっ。 』
最後に閉めようとチョコレート色の扉に手をかけた
その時後ろの方からその声は聞こえてきて振り返った瞬間、目に飛び込んで息を切らして走ってきたそのいとおしい塊を抱きしめた。
『和也くん……… 来てくれてありがとう……』
『潤さん…………。 ……会いたかった。』
完結