第5章 罪はないけど罰
私は冷たい床に倒れこんだ。
瀬戸さんは私に言う…
瀬戸
「今以上に痛い事が待ってるんだぞ馬鹿!!
それでもお前は自白しないのか!?」
瀬戸さんの目を見る。
(お母さんが言ってたっけ…
悪い奴ってのは目を合わせた時にゾクゾクするもんだって…)
ゾクゾクなんてしなかった。
むしろ与えられた仕事をこなそうと必死な人の目そのもの…
それが分かった瞬間…
拷問を逃れる為に嘘の自白をしようと思っていた気持ちはすっかり無くなった。
何故か…それは素敵な瀬戸さんに罪人と思われたくないから…
(お母さんごめんね…私もそっちに行きそうです……)
抵抗しなくなった私の上半身を縛り上げる瀬戸さん。
"ギュッ"
みわ
「ッ……」
胸やお腹…腕に麻の縄が食い込んで凄く痛い……
瀬戸
「よし……連れて行け。」
瀬戸さんの指示で数人の隊士さんが私を拷問室へ連れていく…