第31章 血飛沫
伊東さんはどんどん私に近づいてくる。
みわ
「誰か!!誰か助けてぇ!!!!いやーーーッ!!」
伊東さんが私の胸元に手を入れようとした瞬間
伊東
「!!」
篠原
「!!」
"ドンッ!!!!"
何か鋭い物が伊東さんの右肩と篠原さんの左肩を擦り、
後ろの壁に刺さった。
みわ
「(´⊙ω⊙`)」
伊東さんの右肩から血飛沫が…
伊東
「…………剣…か……」
伊東さんは剣が飛んで来た方に振り向く
道場の開け放たれた雨戸のその先に見える庭に、
終さんと瀬戸さんと数名の隊士さん達が此方を睨み立っていた。
みわ
「みんな……」
篠原さんの手が緩んだ隙に私は皆の方に一目散に走った。
瀬戸
「貴様!!やはり…」
瀬戸さんが叫ぶ
伊東
「君達は何か勘違いをしているようだね。」
土方派隊士
「勘違いだと!?」
伊東
「僕はただ佐藤くんと戯れていただけ…」
私はようやく終さん達の元に辿り着いた
瀬戸
「戯れているようには到底見えなかったぜ!!」
伊東
「ふっ……僕は君達に構うほど時間はないんだ……篠原くん行きますよ。」
篠原
「……はい」
篠原さんの左肩からも血が流れている。
(あの時…私の為に救急車を呼んでくれたのに…今日の篠原は別人みたい……)