第3章 勉強
「それじゃ、蓮っ!もうあんたしかいないっ!」
「俺?ああ、別にいいけど?」
やった!今年は一人じゃないっ!
「やったぁ!」
あれ?もうこんな時間!?
「ごめん。私帰るね。」
「おい。なんでだよ?勉強してなくね?」
「いいんだってば!お姉ちゃんの最後のご飯…冷めちゃいけないし…ね?」
「そう…だな」
ガチャ…
ザーーーーー
やばっ。雨!?聞いてないよぉ〜。こうなったら全力疾走だぁ!
(家)
「はぁ…はぁ……着いた」
ガチャ
「ただいまー。は…いらないんだっけ?さすがにもう出てってるよね。」
一人…ねぇ。お姉ちゃんが仕事のときで慣れてるけど、帰ってくるってわかってたから平気だったんだよね。今はもう…帰ってこないし。
タッタッ…
これ、ご飯か。あれ…?置き手紙?
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ゆり。ごめんね。ゆりって
すぐ泣くから心配だな。
ときどき遊びに行くから。
それから、暇だったら
いつでもメールとか電話
とかしてね。忙しくて
いけないときは拓也に
行ってもらうから…。
ゆり。あんたは一人
なんかじゃないよ。
素敵な仲間がいるじゃない。
誰に頼ってもいいのよ。
柚子絵
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お姉ちゃん…。大好き…。
ガタン
これが、お姉ちゃんの最後の…ご飯。
「美味しい…。」
私はそのあとベッドに寝転んでそのまま眠りについた…。