第7章 デート
『うん、好きだよ!なんか甘い物食べると、疲れも吹っ飛ぶしさ。薬研は…甘い物は好き?』
「あぁ、まぁ嫌いじゃないな。けど……」
言いかける言葉と共に顎をクイっと持ち上げられ見つめられる
「甘い物より、アンタの方が好きだな」
薬研はニッと笑いながらこちらを見つめてくる
『なっ……!ちょっ…そ、そんなこと聞いてない!』
私は恥ずかしさにバッと薬研から顔を逸らした
すると、薬研は面白そうに笑った
「ははっ、照れてるな。顔が真っ赤だ」
『だ、だって…いきなり過ぎる……』
赤い顔を見られたくなくて、俯けば薬研に頭を撫でられる
「名前は?俺の事好きか?」
『え…?そ、それは……』
そんなことを聞かれれば、頭に浮かぶのは"好き"という文字だった