第6章 薬研のこと
『ごめん…気をつける…』
薬研をちらりと見ながら謝れば薬研は私の頬に両手を添えてじっと見つめてきた
「……なぁ、キスしてくれよ…そしたら許してやるよ」
まるで私が照れるのを確信したような顔でまっすぐ見つめてくる
その綺麗な目に吸い込まれそうになってしまう
『き、キスって……ダメだよ…もっと自分を大切にしないと……!』
「さっきヤってたのに、キスくらいで自分を大切にって言われてもなぁ…」
『い、いや……その、これ以上は汚しちゃダメってこと…!ね!ほ、ほら!そろそろ寝ようよ…明日も早いんだし…!』
私はケーキのお皿をキッチンに片付ければ寝る準備をする
その忙しない姿を薬研は見守るような目線で見ていた