第1章 キミと出会う
「ん……」
俺は鼻をくすぐるいい匂いに釣られて目を覚ました
目を開けば知らない部屋の天上が目に写った
「……ここは」
俺は重たい身体をゆっくりと起こせば周りを見渡した
女子らしい部屋にふかふかの布団……何故ここに来たのかわからない
そんな疑問を抱いた俺の元に、見知らぬ女が顔を出した
そろそろ起きたかと思い、私は寝室をそっと覗いた
すると、起き上がっていた男の子と目が合った
『あ……起きた?』
私が声をかけると、男の子は状況が掴めていない様な顔をしていた
「……俺は、一体……」
『キミ、ダンボールの中で眠ってたんだよ…?』
私はそっと男の子に近づけば、ベッドに腰掛けた
「……アンタが連れてきてくれたのか?」
『うん、外寒いし』
その言葉に、男の子は俯いてしまった