第1章 宝物
『・・俺達に気付いたわけじゃないんだな。』
『もしかして、五年生達かな?』
『・・どうかな、今あいつらの気配を近くに感じないが』
言われて辺りを探る留三郎は、忍の気配は感じないので近くにいないと判断したが、伊作はそれが逆に不思議だった。
今回の護衛を目的に町迄来ているのだ、今別れた4人は別にしても五年生達の気配がの近くにないのはおかしい。
『・・留三郎、ちょっと外してもいいかな?』
『はぁ?何言ってんだ?』
『五年生達の気配が近くにないのはおかしいよ、さっきの事もあるし、少し探してくる。さんの事、頼んだよ?』
『・・分かった、お前も気を付けろよ?伊作』
『ありがとう、じゃ行ってくる』
達は町を人通り堪能すると、一休みする為に甘味処に入って行った。
留三郎は一人で入るには目立ちすぎる場所なだけに、仕方なく外で待つ事にした。
『三色お団子なんて久しぶり』
『結構定番じゃないっすか?』
『う~ん、私のいた世界ではお団子はみたらし団子が定番だったような気がする』
『曖昧ですね、お団子はあんまり食べなかったんですか?』
お団子以外にも様々なスイーツやお菓子が流通している世の中で暮らしていた為、返答に困っていると、隣に座るシンベエから顔を覗きこまれキラキラした瞳を向けられた
『お団子以外にも美味しい物沢山知ってるんですか?』
『そうだね、色々あったけど、この時代で用意出来る食材だと限られてくるかな・・』
『でも、作れる物もあるんですね!?』
『うん、今度食材を用意出来たら台所用をかりて作ってみるね。』
『わぁい!楽しみにしてます!』
無邪気に笑うシンベエの笑顔に癒されていると、向かいに座るきり丸から視線を感じ顔を向けたに、きり丸はの腰元を指差す
『 さん、それさっき買ったんすよね?女性用にしては地味っつーか、落ち着いてる生地みたいですけど、さんの趣味なんすか?』