第1章 宝物
土井はそんな男達に顔色を変える事なく、を自分の背後に追いやる
『おいおい、4対1で素手かよ、馬鹿じゃねーの?』
『半助さん』
『大丈夫、心配はいらないよ。君は私の側から離れないで。』
『よそ見してんじゃねーぞッ!』
『!?』
短刀で切りかかる男の間に滑り込んだのは、三郎で、驚いた男は三郎の一撃をみぞおちにくらい地べたに沈む。
それは一瞬の事で呆気に取られているの前には六年生、五年生が勢揃いしていて、残る3人に向かい文次郎、留三郎、小平太が指をならしながら近づき、長次も不気味な笑みを浮かべながら歩み寄ると、3人は青ざめた顔で倒れた仲間を担ぎ逃げていった。
『んだよ~腰抜けだな』
『まぁ無理もないですよ、先輩達に睨まれたら』
『俺達だって、ビビります』
小平太が肩を回しながら暴れたりないと疼く横で、五年生達が宥められる光景に、漸く状況を理解出来たは、倒された3人に駆け寄ると、伊作が既に見てくれていた
『大丈夫?怪我、してない?』
『大丈夫ですよ、さんこそ怪我ないっすか?』
『うん、3人と皆さんが助けてくれたから、大丈夫だよ』
『良かったです!』
『・・本当にありがとう。』
『へへへ』
3人に怪我がなかった事に胸を撫で下ろしていたの肩に、土井が手を置き振り替えると、優しい眼差しで見つめられ、も嬉しそうに微笑むと、きり丸が不思議そうに首を傾げた
『と言うか、何で土井先生達がここにいんすか?』
『そう言えば』
『ああそれは・・』
土井が説明しようと口を開いた矢先、少し離れた位置にいた五六年生達の側に、黄昏時の忍達が向かい合っていて、睨み付ける生徒達に、は喧嘩になるのではと不安げに土井の袖を掴むと、手を取られ握りしめられた