第1章 宝物
慌てて戻る伊作の後を五年生が追いかけ走り去ると、土井は雑渡に軽く頭を下げてから姿を消した。
『過保護だねぇ~』
等と呆れたように目を閉じた雑渡の口元は項を描き微笑みを浮かべていた。
その頃、甘味処を出た4人は暗くなる前に帰ろうと町から出る森へ向かい歩いていたのだが、前方の森の中から先程店で女性に絡んでいた4人が現れ、が驚いていると、乱太郎、きり丸、シンベエが守るように前に立ちはだかった
『何だよお前ら?』
『道を開けて下さい!』
『ガキには用はねぇんだよ』
『僕たちはガキじゃないぞ!さんを守る忍たまだぞ!』
『シンベエ!』
あっさりと自分達が忍たまだと暴露してしまったシンベエに、乱太郎ときり丸がすかさず突っ込みを入れている一方、背後から護衛をしていた留三郎はと言うと・・ー
『何だ、お前ら』
『貴様には関係ない、今すぐここから立ち去れ』
『・・お前ら、奴等の護衛か? 』
『言う必要はない!』
言うが早いか2人の男がクナイを手に飛びかかってくると、すかさず懐からクナイを手に応戦した留三郎に、男2人は口角を吊り上げる
『やはりお前も忍か』
『チッ・・たかが、チンピラかと思っていたが・・、忍を護衛に雇っているところを見ると、奴等は人拐い・・か、強盗かよ』
『察しがいいな、どちらも正解だ。』
『そこを退けッ!!』
留三郎は2対1だという状況にも物怖じせず、攻撃を繰り出すがやはり相手も忍、一歩も譲らぬ攻防を繰り広げており、少し先を行く達は4人の男達にジリジリと詰め寄られ、追い詰められていた
『3人は逃げて』
『何言ってるんですか!?』
『あの人達の目的が私なら、逃げられるはず、私の為に怪我なんてさせられないよ』
『俺達は忍たまッスよ!こういう時の為に毎日修行してるんす!さん一人を置いて、逃げるような真似、出来ません!』
『僕だってさん置いてくなんて嫌です!』
『皆・・』