第14章 恋色に揺れるヨーヨー【瀬見英汰】企画作品
「へ、変に誤解されちゃったね....」
あそこを離れたあと、私が小さく呟くと瀬見は少し目をそらしながら"だな...."と答えた
瀬見の手には自分で取ったヨーヨーと貰ったピンクのヨーヨーがぶら下がっている
この、微妙な雰囲気に耐えられず、私はさっきより少し声のボリュームをあげて、こういった
「さ、折角祭なんだし、なんか他のもの見ようよ...!」
すると、瀬見も元気に答えた
瀬見「だな!何か食おうぜ」
その時何故か、"本当にこれでいいのか?"と後悔したが、私はソレを無視して元気に返事をした
そのあと、わたあめやラムネ、焼きそばなど色々見たり買ったりしていると、あっという間に時間は過ぎていき、気づけば時計の針は10時を指していた
私たちは神社の人気のあまりない所のベンチに腰をかけて一休みしていた
この祭りも10時30分頃には屋台が閉まりだす
祭りも終わればいつもと同じになってしまう
それは嫌だと思う自分がいた
瀬見「もうそろそろお開きか?結局、部員たちとは会えなかったな~」
「そだね..."お開き"か...嫌だな、この時間が続けば良いのに」
____え?
いま私、なんて言った?
自分でも意味がわからず、驚く
瀬見も驚いたように目を見開いてこちらに視線を向けた
これ、私がだたのおかしい人になってんじゃん...
そう思い、咄嗟に言い訳をした
「えっと...うそうそ!ほら、そろそろ時間だし?これでお開きn((瀬見「なぁ....」 ...!」
私が色々言い訳をしているのを遮るように瀬見が言葉を被せた
瀬見「今の、ちょっとだけ期待していい?」
「......え?」
すると、瀬見がおもむろに口を開いた
瀬見「さっきさ、カップルに見間違えられたとき、嫌な気はしなかった...。みんなからそんな風に見えてるって思うとなんか嬉しかった。」
「.....」
私は顔を赤らめて押し黙った
それって.......
瀬見は私と目を会わせて口を開いた
ふと、私の手に瀬見の手が重なる
瀬見「俺、お前の事_____
end.