第12章 お兄ちゃん!2【黒尾鉄朗】
「う...やめ......あ"あぁ!負けたぁ!」
最後、敵の一撃が重くてHPが耐えきれずに負けてしまった
黒尾「やっと終わったか」
「うっさいなぁ...負けたからテンション下がってんのー!」
黒尾「はいはい」
私は、ダイニングテーブルの椅子に座ってるお兄ちゃんを見て"もう一回チャレンジすっか..."と呟いて、またソファーにねっころがって足を組む
「さーて...今度は重装備で行くぞ....」
しかし、装備を増やすので準備に時間が掛かってしまう
私があれでもない、コレでもない。と悩んでいると、またお兄ちゃんの視線
私は、ゲームのメニューを開いて、一回中止させて、お兄ちゃんの方に顔だけ向けた
「なに?お兄ちゃん。そんなに見ると気持ち悪いよ?」
私が思いっきり言うと、お兄ちゃんは"はぁ..."と息をついて椅子から立ち上がって、こっちに歩いてくる
「な、何...?」
黒尾「____...あのなぁ、男の人の前で、そんな短パンの時に足組むんじゃなーい。」
そう言って、私の組んでいる足を戻すお兄ちゃん
「別いーじゃん。お兄ちゃんなんだしー」
私が笑いながらそう答えると、お兄ちゃんは少し驚いたように目を見開いたあと、ニヤッと笑ってこっちに迫ってくる
「え....ちょ....!」
黒尾「俺だって、一応男の子なんですけどー?」
そして、ソファーの後ろに手をかけて、もう片方の手で顎を触られる
「ちょ、マジでキモいって!/////」
私がお兄ちゃんの肩を思いっきり押すと、お兄ちゃんは"おっとと...."と言って退いてくれた
「ちょ!本当に気持ち悪い!」
私が怒りながら言うと、お兄ちゃんはケタケタ笑いながら
黒尾「お前の体なんて、色気の"い"の字も無いからなぁ!何も思わねーよ(笑)」
と言われる
「お、お、お兄ちゃんの馬鹿ああぁ!」
私は、大きく一言そう叫んだ
黒尾「うるせー(笑)」
そう呟きながら、やっぱり、妹の夢香が可愛くて仕方のない兄なのだった
end.