第18章 強引な君に心惹かれて【赤葦京治】企画作品
進路資料室は職員室と教室の丁度真ん中辺りにある。つまり、帰り道にあるので、まだ楽だ
私は中に入って英語専門のちょっと奥まった所に向かう。そして、資料が沢山置いてある机の上にパンフレットを置いた
沢山の大学があるんだな~と感心する
私は数学の先生になるための大学を一応目指している
2年の1月後半…この時期ともなれば進路は大体決まっているのだ
そんなことを考えていると、ガラッとドアが開く
ここはあまり人が来ないので、私は驚きで思わず身を隠してしまった。幸い、英語専門の所は奥まってて入口付近からでは誰がいるのか分からない
そして、聞こえてきた声に私は目を見開いた
姫崎「ねー、いいじゃーん!赤葦くーん?」
赤葦「ちょっ……、授業始まるし、いきなりこんな所に無理矢理なんなの。離してくれる?」
姫崎「えぇ!だって赤葦君が冷たいのが悪いじゃん!」
赤葦「別にそれは俺の勝手だろ。迷惑だから本当に辞めてくれないかな。」
そんな言い合いが聞こえてきた
え、まって、ヤバくね?ヤバくね?←
確か…ヒメザキさん?の方は分からんが、男の方は同じクラスで絶賛席が隣の赤葦君ではありませんか!
まぁ理系の特進クラスで、成績も上位。強豪の男バレスタメンで、イケメンで優しいと来た。惚れねぇ女は居ねぇわな
私は息を潜めて聞き耳を立てた
内容からして姫崎さんの方が無理矢理赤葦君に突っかかっているようだ
イケメンも大変ですねぇ!←
そんな事を思っていると、姫崎さんが"じゃ、また後でね?赤葦君♡"と言って進路資料室から出ていった
キモっ←
そう思いながら内心めっちゃ毒づいてると、
赤葦「……はぁ…そこにいるの…誰ですか」
「……へ?」
まさかのバレてたという事実に空いた口が塞がらなかった