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【イケメン戦国】✿ 永遠の恋〜華〜 ✿

第84章 お菓子な恋愛模様(真田幸村/甘め)



べーっと舌を出す子供みたいな姿が可愛くて
ポンと頭を撫でてやる。

「本当子供みてーだよな、俺たち」

「ふふ、そうだね。でも私は楽しいよ?幸村の反応見てるの」

「はあ?何だよそれ」

「だってすぐ赤くなるんだもん」

「妙なこと書いてあんのが悪いんだよ」

「妙なこと?」


また首を傾げる迦羅。
あ、やべ…話がそこに戻っちまうじゃねーか。

「妙なことって何が——」

「あ!まだ残ってたな。お前開けてみろよ」

迦羅の言葉を遮り、盆に二つだけ残っている菓子を指さす。


頬を膨らませながらも言われるまま菓子を手にする。
そしてもう一つを俺に差し出して、食えって。

互いにパリリと齧り、中の紙を取り出す。


「今度は隠すの無しだからね」

「しょうがねーな。せーので見るぞ」


互いの肩が触れるくらい隣に寄って
せーので一緒に紙を広げた——。



「あ、同じか…?」

「うん。同じだね」


(生涯——愛する者と共に)



紙を見ながら、少しだけ頬を赤くして嬉しそうに微笑む迦羅。
それを見てる俺も、何だか不思議な気持ちになる。

誰かが俺たち二人を見守ってるような
良くわかんねーけど、そんな風に思えた。


「ねぇ幸村。これって、きっと当たるよね?」

着物の袖をツンツンと引っ張りながら
願うようにそう聞いてくる迦羅が愛おしい。

多分さ、当たるか当たらねーかは、引いた奴次第なんじゃねぇかと思うんだ。


「んだよ、全部当たってんだろ?」

「……うん!」


俺とお前が当たってると思えば
それでいいんだよ。

肩に乗る迦羅の頭を撫でながら
菓子に遊ばれた今日も悪くなかったなと思う。









…でも妙だよな。

あの三人が引いたような物は
他に一つも入ってなかったなんて。

ま、日頃の行いってやつだな。





それともう一つ。

……あんなこと書いてあってもよ
はいそうですかって、乗る訳にはいかねーよな。


肩口で気持ち良さそうに撫でられている迦羅。

その仄甘い匂いが漂う中で
愛しさばかりが募るようだった。







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