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【イケメン戦国】✿ 永遠の恋〜華〜 ✿

第57章 戦国狂想曲3幕(家康VS政宗/共通)


良く晴れた夏のある日ー。



武将たちは、仕事の合間にひと息入れているところだった。

秀吉が茶を淹れ、政宗が作った菓子を広げる。


「なぁ、迦羅はどうした?」

「今日は午前中から、見てないけど」

いつもこう言う場には必ず迦羅も一緒だが、出掛けているのか城の中に姿が無かった。


「あいつも仕事がある。毎回俺たちと一緒には居られないだろう」

そう言う秀吉に対し、政宗はつまらなそうな顔を見せた。
ぐるりと皆を見回す。


「迦羅が居ねぇとむさ苦しいな」

「ふっ、大の男が四人も揃っているんだ。仕方ないだろう」


一室に集まったのは
秀吉、光秀、家康、政宗の四人。

信長は天主で過ごし、三成は少し遅れて来ると言う。


四人は安土や近隣の情勢など、ひと息つく間にもそう言った話を始めた。





そこへ一足遅れて三成がやって来る。

「ただいま戻りました」

「おう、お疲れ。城下はどうだった?」

「今日も何も変わった話は聞きませんでした」

「そうか、変わり無いのが一番だな」


腰を下ろし、秀吉が淹れた茶を差し出すと、三成は何か思い出したように口を開く。


「あ、そう言えば…」

「何だ、何かあったのか?」

光秀にそう問われた三成は、にこりと微笑みながら話を続ける。

「茶屋で迦羅様を見かけましたね」

「ああ、やっぱり外に出ていたのか」

「若い男性と御一緒でしたよ」

「何ぃ!!?」


微笑みを崩さない三成とは裏腹にして、皆の顔が一気に引き攣った。


「あら、皆さんどうしました?」

キョトンとする三成の肩をがっちりと掴み、前後に揺さぶり始めたのは政宗だった。

反対側からは家康が身を乗り出している。


「何処のどいつだ!?」

「さぁ、私にはわかりませんよ」

「…本当にそれ、迦羅だったの?」

「ええ。見間違う筈が無いじゃありませんか」



目の色を変えた政宗と家康。

皆それにこそキョトンとするしか無かった。





三成が持ち帰ったとんでも無い情報ー。

迦羅が城の外で若い男と会っている。


果たしてそれが誰なのか。
そしてどのような関係なのか…




家康と政宗には
頭から水を浴びせられたような
そんな衝撃が、走ったー。




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