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【イケメン戦国】✿ 永遠の恋〜華〜 ✿

第44章 飴と鞭と甘い罰(石田三成/甘々)


結局一人で行かせてしまいましたが
迦羅様は大丈夫でしょうか…


聞けば、人さらいは器量の良い若い女性を狙っていると言うではありませんか。

それこそ迦羅様が目を付けられたら…




「ねぇ、さっきから、何処に書いてるの」

「…はい?」

「ちゃんと手元見なよ」


家康様に言われ、書状をしたためている手元を見ると、用紙を大きく外れて文机に筆を滑らせていた。


「あれ、おかしいですね」

「おかしいのは、お前のほうだから」

「……」

「何考えてんの」

「迦羅様のことを」

「迦羅?」

「ええ、実は…」




人さらいの件や迦羅様のことを話すと
家康様が深く溜め息を吐く。

「行ったら」

「何処へ?」

「だから、迦羅のとこ」

「ですがこの急ぎの書状が…」

「…お前がやると全然急ぎになってないから。早く行きなよ」

「ああ何と、家康様!」

「早く行って。鬱陶しい…」




何だかんだと言いながら、家康様は心配してくれているのですね。

やはりお優しい方です。
ここはご厚意に甘えましょう。



一礼して部屋を出ると、足早に城下へと向かった。



















迦羅様が贔屓にされている反物屋へ来たものの、既に迦羅様は反物を受け取り、帰ったと言う。


おかしいですね、逢いませんでしたが…。

何処かに寄り道でもしているのでしょうか?




来た道を戻りながら、あちこちに目を配る。

とある路地に差し掛かった時、薄暗い路地の入り口に、反物が一つ転がっていることに気付く。


駆け寄って落ちた反物に手を伸ばすと
その薄暗い奥から物音がー。



「おとなしくしやがれ!」

「…んんー!!」

「ここまで着いて来たんだ、実はその気があんだろ?」



この反物・・・もしや、迦羅様!?











「おい、何やってんだ?三成」

「あ!良いところに!」

「は?」







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