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【イケメン戦国】✿ 永遠の恋〜華〜 ✿

第34章 琥珀色の蜜事(明智光秀/裏)




布団の中で、光秀さんが私を背後から抱きしめている。

多少汗ばんだ身体をピタリとくっつけて。




開けたままだった障子の端っこに
まん丸な月が見えた。



時々吹く風が汗ばんだ身体を冷やしていく。

少し、寒いかも。



障子を閉めるため身体を起こそうとすると、お腹を抱いている光秀さんの手がギュッとそれを拒んだ。


「何処へいく」

「少し寒いかなと思って…」


すると、光秀さんは私の肩口に頬を擦り寄せた。

何だか可愛くて、光秀さんじゃないみたい。
お腹に回された腕をそっと撫でる。


「寒くないですか?」


そう聞くと、上半身を乗り出して顔を覗き込む光秀さんの顔には…いつもの意地悪な笑みが浮かんでいた。

な、何??


「ああ、冷えてきたな」

「んっ…!」

顎を掬われて、またクラクラするような甘い口付けが与えられる。


「っはぁ…」


唇が離れると、髪をかき上げられた首筋に柔く噛みつかれるー

「ちょっと、光秀さん!」

「温まることをすればいい」

「ま、待って…」

お腹にあった手が這い上がってきて…
また、冷えたはずの身体が熱を持ち始める。




「何度でも抱こう。お前が本気で、嫌だと言うまで」





それじゃあ…いつまでも終わらないよ。


わかってるでしょ?
私の〝嫌″が、いつだって本気じゃないこと。





誰も見てないけど
誰も聞いてないけど

光秀さんが欲しいって思う自分の欲が…
ちょっとだけ恥ずかしい。



今こうして愛し合う私達を見ているのが
今日みたいな、琥珀色の綺麗な月だけだったとしてもー。













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