第25章 夜の姫はご乱心!?(織田軍/共通)
「そ、そ、そうか。意外だったな」
うわずった声で群がる獣たちの空気を切ったのは秀吉。
「なんか、恥ずかしいんだけど」
すでに想像でもしているのか、家康の顔は赤い。
「こりゃいいこと聞いたな」
獲物を狙うような目を隠そうともしない政宗。
「迦羅様は何と可愛らしい…」
三成はキュンときたようだ。
「…なるほど。そうか」
満足そうに薄ら笑う光秀。
「其れが誰の人肌か、というのが問題だな」
信長の核心をついた一言に一同の耳は素早く反応する。
言った信長の目も、すでに戦闘態勢は整っているようだった。
そんな男たちの火花散る胸のうちを知ってか知らずか、火をつけた当の迦羅は再びゆっくりと酒を呑み始めた。
皆の手が止まっていることに気付き、声を出す。
「ほらー!皆も呑む!!」
頬を膨らませて飲酒を促す迦羅に、とことん付き合おうとそれぞれが再び酒を呑み始める。
そうして、花見だったはずの宴会はいつの間にか趣向を変え、誰もが迦羅との目眩く夜の訪れを期待していたー。
続