第23章 何度でも君に(伊達政宗/甘め)
政宗と一緒に、御殿で朝餉を食べている。
政宗の作ってくれる食事はもちろん美味しいけど、何よりも、当たり前のように一緒に居られることが、嬉しい。
ほかほかのご飯を頬張りながら、自然と笑顔になってしまう。
「そんなに美味いか?」
「えっ?」
「随分顔が緩んでるぞ」
あ、また顔に出ちゃってたか…
油断するとすぐこれだもんなぁ。
でも…
「もちろん!政宗の作るご飯は本当においしいよ」
「そう言われると作る甲斐があるな」
満足そうに笑いながら政宗は箸をすすめる。
「でも、ご飯だけじゃ…ないからね」
「何がだ?」
「私は政宗の、ぜ、全部が大好きだから!」
自信を持ってそう断言すると、政宗の顔が目の前でどんどん赤くなっていく。
「お前…やめろよな」
プイっと目を逸らされてしまった。
でも顔は赤いまま。
ふふ、照れてるだけなんだ。
「たまにはいいでしょ?私から口説いても」
「…ったく、調子狂うんだよ」
少しむっとした顔を見せるけど、嫌じゃないのはわかってる。
いつも政宗にドキドキさせられてるんだから、いいよね。