第1章 夢の始まり
「え~。5以上74未満のXの変域を…。
!木野川。式に表してくれ。」
「はい。」
私は前に出て、黒板に『5≦X<74』と書いた。
「正解だ。」
となった。
英語の時は当てられなかったが、女の子の読んでいる英文の発音が気になった。
元の英文は「Which a textbook is mine?」
なのだが、女の子は
「ウィッチ ア テクストブック イズ マイン?」
と読んだのだ。
ちょっと、そのままにしておくのは嫌だったので
「あの。Whichの発音はウィッチのウの前に小さなフが入る感じです。ウィッチだとwitch…魔女になります。
それから…textbookの発音はテキストブックです。」
と言ってしまった。
注意された女の子は恥をかいたみたいで顔を真っ赤にしながら座った。