第4章 ケータイ
図書室。放送室。資料室。隣のクラス。
心当たりのあるところは全部探した。
ないんですけどぉーーー!
ゆうちゃんちゃんとあたしのケータイに電話かけてんの!?
もう疲れた…。
あたしは気分転換に外に出てみることにした。
辺りは少し薄暗かった。
学校の花壇のチューリップ…。
こんなに綺麗だったけ!?笑
あたしは赤、黄色のチューリップが並ぶ花壇を見ながら歩いた。
こんなの誰が水やってるんだろー…。
そんなことを考えていたら…
ウ゛ーウ゛ーウ゛ー
…ん?
どっかでケータイのバイブ音鳴ってない!?
あたしのケータイこの辺にあったりしてーー!
あたしは花壇の近くを夢中で探した。
どこ!?
どこでこの音は鳴ってるのー!
辺りを見回すと、花壇の隅に黒と銀のケータイが立て掛けてあった。