第5章 番外編 ー執事が考える罰ゲームー
私は着実に着替えていた。
やはりあの執事は頭がおかしい。私を1日こんなものを着させて飼い猫としたいだなんて。
もう上と下の服は着替え終わっていて、足がかなり出てしまうのが少し恥ずかしい。
猫耳のヘアカチューシャをつけ、金色の鈴がついた首輪をはめる。
姿見で自分の姿を見てみると黒の猫に似た格好をしている自分がいた。
「着替えたわよ」
私はドアノブをひねると、ドアの前で直立不動のまま立っているセバスチャンがいた。
セバスチャンのいつものやるせない支線を送ってくる瞳は一気に輝きが増していく。
「素敵です!」
私を正面から抱きしめると腰の辺りをなにやら触ってくる。
その手つきはなにかを探すような弄り方で私は首をかしげた。
でもセバスチャンの良い匂いが頭を痺れさせてずっと嗅いでいたい気分にさせた。
そしてセバスチャンは思い出したのかワゴンの1番下の段から長い柔らかな棒のようなものを取り出すと、それを尾てい骨のあるあたりにつけてくる。
私がこれは尻尾かと理解した時にはセバスチャンがさっきより強い力で抱きしめていた。
「ちょっと…!離してっ」
セバスチャンの腕の中でもがいてみせるが全く歯がたたない。
「ああ、これも忘れてしまっておりましたね」