第17章 函館
「薬研、五虎ちゃんは?」
薬研「あぁ、五虎退は広間で飯を見張ってるな。」
薬研の言葉に乱が説明する。
乱「今朝3人で朝食を作ってたんだけどさ、今日の近侍はボクか薬研だろうって話になって、わかんないから2人で来たのさ。」
乱の言葉に、そう言えば近侍や内番の連絡がきちんとできてなかった事に気づいた。
「そうだったんだ、ごめんね2人とも。ご飯ありがとう。近侍は鍛刀順だから乱ちゃんだよ、昨日伝えるべきだったね。」
七葉が少し落ち込み謝ると薬研が肩を叩く。
薬研「大将は病み上がりだったんだし気にするなって。」
加州「そうだよ、いきなり全部難しく考えなくたって大丈夫だから。」
「うん。」
優しい言葉に追いつめそうだった心がホッとする。
乱「すぐ戻るって言ったのに、結構たっちゃったね。」
薬研「あぁ、虎に朝飯、食い尽くされてなきゃ良いな。」
そんな話をしながら小広間に行くと、五虎退がちょこんと座っていた。
五虎退「あるじ様、おはようございます。よく眠れましたか?」
五虎退は、こちらに気がつくとすぐに駆け寄ってきた来た。
「、、うん。五虎ちゃんは?」
五虎退「僕も、乱兄さんと薬研兄さんが一緒だったから、平気でした。」
「そっか。」
無邪気な顔に後ろめたさを感じつつ聞くと、満面の笑みで返される。
五虎退「あの、、ご飯、できてます。、、3人で作ったんです。」
見るとそこには焼き鮭とお浸しとお味噌汁という、定番朝御飯が並んでいた。
「わ~、美味しそう。五虎ちゃんもありがとう。」
七葉が五虎退の隣に座ると全員で手を合わせる。
「いただきまぁ~す。」
乱「いっただきまぁ~す。」
薬研「いただきます。」
加州「いただきます。」
五虎退「、、いた、だきます。」
朝から美味しい和食に幸せな気分になる。
薬研「大将、顔ゆるんでるぜ。」
隣で薬研が花より団子だなと笑っていた。