第10章 宣戦布告
加州は薬研の爆弾発言に驚くが、薬研は気にせずそのまま話を進める。
薬研「つまり、神力が減ると大将の体は動かなくなっちまう。けど、口付けたりあるいはそれ以上の事をして俺っち達に深く関われば、低下した神力が元に戻るっていうことだ。」
加州「それって、、」
つまり、アレやコレやソレによって主は今まで無事だったって事!?
加州は、薬研の言葉に頭を抱える。
薬研「俺っち達は審神者に顕現されたとはいえ、曲がりなりにも付喪神だ。そんな俺っち達が大将が刀に込めて消費した分の神力を大将にあたえることができても不思議ではないだろ?」
黙っている加州に薬研は続ける。
薬研「まぁ、まだ確証がない以上この事は他の奴らや大将にも黙っていてくれ。下手に意識されたらやりづらい。」
薬研の言葉に、加州はようやく口を開いた。
加州「薬研、じゃあ、何でこの話を俺だけしたの?」
加州の疑問は最もだった。
確証がないなら誰にも打ち明けるべきではない。
しかし、薬研からかえってきた言葉は意外なものだった。
薬研「だって、旦那は大将が好きなんだろう?」
薬研の言葉に加州は唖然とする。
薬研「そうゆう事だから、大将に何かあったら頼むぜ。まぁ、俺っちが側に居るときはいいが、、」
その発言に加州は驚く。
加州「薬研、、お前、もしかして、、」
加州の言葉に薬研は困った顔で笑う。
薬研「あぁ、どうやら俺っちも大将が気に入ったらしい。」
まだ自分の気持ちがはっきりとはしていないが、少なくとも大将が気になるのは事実だ。
薬研「短刀だからって甘くみるなよ。」
薬研はそう言ってニヤリと笑うとそのまま手入れ部屋を出て行ってしまった。
加州「主、、、」
残された加州は、他のヤツに七葉を、、と考えると暫く動く事ができなかった。