第10章 宣戦布告
食後に乱と五虎退に誘われて、おはじきで遊んでいると薬研が通りかかった。
乱「あっ薬研!もぅ、どこ行ってたのさ!」
それに気づいた乱は、薬研の腕を引っ張って小広間につれてくる。
五虎退「薬研兄さん、今あるじ様と勝負してたんです。、、勝ちました。」
五虎退は、そう言うと手の中のおはじきを見せて嬉しそうに笑う。
薬研「良かったな。」
「うぅ~」
対照的に、うなだれている七葉はフローリングなら、フローリングなら負けないのに、と何やら謎の呪文を唱えている。
薬研「何だ?大将。フローリングって?」
「あっ、薬研。フローリングは木のツルツルした床で~って、あっ!そうだよ!縁側か廊下でやればいいんだ!」
畳以外の場所を思いだし名案だと喜ぶと、薬研に釘を指される。
薬研「大将。そいつはいいが、明日にしろよ。」
「え~、後1回だけ。」
乱「主さん、ボロ負けしてたもんねぇ。」
薬研「夜なんだから、そんな所に座って遊んでたら体冷やすだろ。」
薬研は、只でさえ病みあがりなのにと優しく七葉頭を撫でると、兄弟達に声をかける。
薬研「お前達も、そろそろ寝るぞ。」
薬研の言葉に2人は片付けをはじめた。
五虎退「薬研兄さん、ぼくのお布団、あるじ様の部屋なんです。」
「昨日1人だったから一緒に寝たんだよね。」
五虎退とそう話していると乱に後ろから飛び付かれる。
乱「え~、五虎退だけズルい~。ボクも主さんと寝るぅ~。」
しかしそれは、いつの間にかやって来た加州によって引き剥がされた。
加州「何言ってんの、主は病みあがりだよ?」
薬研「そうたな、五人じゃ流石に狭いし後で広間ででも寝るとしても今日はやめておけ。」
乱「はーい。」
薬研の言葉に、乱も七葉の体を心配して素直に従うのであった。