第4章 初陣
あぁなる程!そうゆう事か!
「確かに私が選んだ訳じゃないけど、最初に言ったよね?初めから、初期刀は加州にするつもりだったから、問題ないって!」
加州「じゃあ、鍛刀しようとしたのは?」
「あれは流れだよ。その前に刀装だって作ってたじゃない。」
加州「あ、、」
「もしかして、忘れてたの?」
加州「あははっ」
笑って誤魔化す加州にため息をつく。
まったく人騒がせな誤解をしてくれたもんだ。
「と、に、か、く!私は加州を嫌って無い!わかった?」
加州「は~い!」
無邪気に返事をする加州に、げんきんなやつめ!と思いつつも、可愛くて撫で撫でする。
すると、加州が嬉しそうに微笑んで呟いた。
加州「俺、怪我するのわかってても、主の初期刀になって良かった。」
「えっ?」
加州の言葉に耳を疑う。
「怪我、、するのわかってたの?」
加州「うん。だって、主に手入れの仕方を教える為に重症負うのは決まったから。」
唖然としている七葉に加州はそのままニコニコと話を続ける。
加州「でも俺、主が心配して修理してくれるなら、また怪我してもいいかも♪」
その言葉に何かが切れる音がした。
「何で、そうゆうこと言うの。」
あんなに痛そうだったのに。
もう絶対怪我なんかして欲しくないのに。
そう思うと溢れ出す涙が止めようにも止まらない。
「心配してくれるから怪我してもいいなんて、、何それ、、」
何でそんなの嫌な事言うの。
心が潰れそうで、あんなに苦しかったのに。
どうしようかって、すっごく辛かったのに。
血だって、本当は怖かったのに。
「加州なんて、もう知らないっ〆」
七葉は、そのまま部屋を飛び出した。
「加州のバカ加州のバカ加州のバカ。」
イライラしながら縁側の外廊下をズカズカと歩いて行く。
そのまま自室に戻ってしまおうと部屋の前まで来た所で後ろから加州に抱き締められた。
加州「ねぇ、主、怒ってる?」
「、、すごく怒ってる。」
怒ってる事を認めると、直ぐに加州が謝ってきた。
加州「ご、ごめん主ッ!、、俺、刀だからさ、、そうゆうのよくわからなくて、、、」
追いかけて来てくれたものの、何故七葉が怒ったのかわからない様子の加州に、七葉は加州の方を向き直してゆっくりと自分の気持ちを説明していく。