第36章 未定か
乱は加州から逃れると、元気良く言って部屋を出ていった。
加州「主?」
嵐の様だったなぁ、と思いながら乱が出て行った方を見ていると、いつの間にか近づいていた加州に呼ばれる。
「あっ、ごめん。何でもないよ?お粥、いただくね。」
加州は何か考えている用だったがったが、すぐにお粥を差しだしてくれた。
加州「うん、はい。」
お粥をおぼんごと受け取り、器の蓋を開ける。
中には、美味しそうな玉子粥が入っていた。
「いただきます。」
その間もずっとこちらを見られている加州に、何だか居たたまれなくなり、すぐにレンゲを取りお粥を口に運ぶ。
「はふっ!」
口に入れたお粥は、予想以上に熱く思わず声をあげてしまった。
加州「あっ、主!?もう、ちゃんと冷まさなきゃ駄目じゃん!」
どうやらこちらを見ていた訳ではなく考え事をしていたらしく、声で気づいた様に慌てた様子で言う。
「へへへ、がっついちゃた。」
笑って誤魔化していると、加州は心配そうに覗きこんできた。
加州「主、火傷してない?」
「ん、大丈夫。」
ちょっと痛かったが火傷まではしていないだろう。
そう思って言うと、不意におぼんが取り上げられる。
加州「かして、俺が食べさせあげる。」
「え?いいよ恥ずかしい!」
加州「ダ~メ。主、また冷ますの忘れて食べしちゃうかもだし。ほら、レンゲもかして。」
「ん~。」
ごもっともな指摘と共に加州はレンゲを取ると、少しお粥をすくい自分の唇を寄せた。
ふーふーとと冷ます姿を何とも言えずに見ていると、視線に気が付いた加州が不思議そうにこちらを見る。
加州「どうかした?」
「べっ、別に。」
加州「そ?はい、主。あーん。」
加州は気にした様子もなく、レンゲを口の前に差し出される。
「これ、ほんとにしなきゃダメ?」
身動ぎしつつ確認するが、加州は答えてはくれない。
加州「あーん。」
これは食べるまで終わらないな、と少しだけ口を開けると、そのままレンゲが差し入れられた。
加州「美味しい?」
「、、、うん。」
返事をすると、加州は満足そうに微笑みまた次のお粥をすくう。
「はい、もう一口。」
「これ、全部やるの?」
加州「そうだけど?」
さも当然のような顔で言われ、諦めて自らお粥に口を運ぶ。
しばらくして、ようやくお粥がなくなった。