第36章 未定か
「ご、、ごちそうさま、でした。」
七葉が羞恥心で涙目になりながら言うと、加州は満足げに笑う。
加州「良くできました。」
「むぅ、、」
不満げな視線を送っていると、コンコンっと控えめなノックが聞こえた。
「はい。」
返事をすると開いたら襖の先には、水の入ったコップと薬ののったおぼんを持った鳴狐が立っていた。
鳴狐「入って、大丈夫?」
「うん。」
答えると、鳴狐はそのまま七葉の側に行き腰をおろす。
鳴狐「もう、、、平気?」
「うん。」
心配そうに覗きこむ鳴狐に、少し微笑んで見せると鳴狐は僅かに目を細めた。
鳴狐「そう。」
加州「じゃあ俺、食器片付けてきちゃうから。主、くれぐれも無茶しちゃダメだからね。」
「はーい。」
加州「鳴狐、後よろしく。」
鳴狐「、、、わかった。」
加州がさって穏やかな沈黙の後、七葉ふと違和感を感じて口を開く。
「あれ?そう言えば、キツネさんは?」
鳴狐「留守番。、、、キツネは、騒がしいから。」
「あっ、」
思わず納得してしまい苦笑いしていると、鳴狐がそっとコップと薬を差し出す。
鳴狐「、、飲む?」
「え~と、、、」
本当に何ともないんだけどなぁと悩んでいると、断りそうなことまでばれていたのか釘を刺される。
鳴狐「薬研に、飲ませるように言われてる。」
「でも、それ飲むとすぐに眠くなっちゃうから。」
見透かされてる事に苦笑いしつつ、さっき起きたばかりなのにと思っていると鳴狐は続ける。
鳴狐「寝た方が、休まる。」
「そう、なんだけど、、、」
今一人になるのは、、、と渋っていると何か察したのか鳴狐口を開いた。
鳴狐「大丈夫。」
「へ?」
そっと手が伸ばされ、七葉の頭を撫でる。
鳴狐「、、ここに、いる。」
「あ、、」
不安に思っていたのを気づかれた事に、思わず動揺してし鳴狐を見ると、鳴狐は不意にピースをて見せた。
鳴狐「じゃんけん、勝って来たから。」
「ふふっ」
粟田口は、何でもじゃんけんで決めるのだろうか?
前に寝る場所を決める時もじゃんけんしていたのを思い出し思わず笑ってしまうと、鳴狐は目を細める。
渡され薬を飲むと、予想通り急激な眠気に襲われた。
鳴狐「おやすみ。」
眠りに落ちる間際、鳴狐の優しい声が聞こえた気がした。