第35章 扉の正体
「心配してくれてありがとうね、加州。」
七葉はお礼を言いつつ、加州を撫でようと手を伸ばす。
しかし、その手が加州に触れる前に、横から乱に引かれる。
乱「ねぇ主さん、見て見て!似合う?」
乱は、いつの間にかクローゼットの中から服を選んでいたらしく、可愛いワンピースを胸元に当てていた。
その姿に、男の子とわかっていてもついテンションが上がってしまう!
「すっごく可愛いよ~☆」
乱「やったぁ♪こっちは?」
乱は黒のロングワンピースに手を伸ばす。
「それ、前に加州が着たやつ。」
乱「え?、、、へぇ~♪」
乱は一瞬驚いて固まったが、直ぐに加州に楽しそうに視線を向ける。
加州「ちょ、ちょっと主ッ!」
「あ、ごめん!」
慌てる加州の様子に、これは言っちゃまずかったのかと謝ると、加州はふてくされた顔をしつつ乱に言う。
加州「着る物、無かったんだからしょうがないでしょ。それに、主が選んで着飾ってくれたんだからね。」
乱「え~、ずるい!ボクも、主さんに可愛くして欲しい!!」
加州の言葉に乱は羨ましそうにそう言うと、七葉の腕に抱きつき、ねだるように上目使いで見つめてくる。
「わかった!わかったから、いったん離れよう!?」
乱「やったー!」
七葉の言葉に、乱は手をはなし跳び跳ねる。
加州「はぁ、、」
ため息をつく加州を後目に、乱をあれこれ着せ替えているうちにすっかり時間がたってしまった。
加州「主。乱の着せ替えが楽しいのはわかったけど、そろそろ戻らないと。」
「そうだね。置き手紙も無しにこっちに来ちゃったから、出陣してる子達が帰って来ていなかったらビックリしちゃうよね。」
加州「そうそう。て事で乱、帰るよ。」
乱「え~↓」
加州の言葉に乱は不満げな声をあげると、名残惜しそうに服を見つめちらりとこちらを確認する。
乱「主さん、この服着たまま帰っちゃだめ?」
加州「え?」
「いいよ!でも元の服も、ちゃんと持ち帰ってね♭」
乱「やったー♪」
唖然としている加州をよそに乱はウキウキとしながら着て来て服畳んでいる。
加州「じゃ、主。」
乱があらかた服をまとめたところで、加州に声をかけるが七葉はそこであることに気が付きそれを遮る。
「あっ、待って待って!」
加州「もう、主まで。今度は何?」