第35章 扉の正体
乱「でも、ボクが持った時は何ともなかったよ?」
乱がドアを突っついてみるが、変化はない。
加州「もしかして、、、」
「加州?何かわかったの?」
七葉が訪ねると、加州は少し首を傾げつつ答える。
加州「ん~、そう言う訳じゃないんだけど、このドア審神者にしか反応しないんじゃないかなって。」
加州の言葉に、乱も納得したように言う。
乱「そうかも!こんのすけも主さんの移動用って言ってたし!」
「て事は、やっぱり審神者の力が関係してるのかな?こんちゃんも体ごと本丸に移動できる審神者が少なくてドアが使われなくなった話してたし。」
ドアを見ながら考えていると、乱が明るく言う。
乱「主さん、試しに開けてみようよ!」
「そうだね、何処に繋がってるかだけでも確認してみよう。」
加州「あっ、待って!」
乱の言葉に七葉がドアノブに手をかけようとすると、慌てた加州が手を掴み止める。
「きゃっ!加州?どうしたの!?」
加州「え、あっ、、その、、、」
びっくりして手を引っ込めつつ聞くが、加州からは歯切れの悪い返事がしか返って来ない。
すると乱が、何か思い出し声をあげる。
乱「あっ、そっか!主さんにくっついてないと、主さんだけ向こうに行っちゃうんだった!」
乱は七葉の背中に飛び付くと、加州の腕を掴みそのまま背を押して言う。
乱「さぁ、行こ行こ!」
「わっ!」
押させるままにドアを開けた先は、現実の部屋のクローゼットの中だった。
驚いているのもつかの間に、押し出されるようにしてドアから出ると、乱の歓声があがる。
乱「キャーッ、何ここ可愛い~♪」
乱は部屋の中を見回しつつ、手近なところにあったぬいぐるみを抱きしめはしゃいでいる。
加州「主、その、大丈夫?」
「うん?」
こたえつつ、おずおずと聞いてくる加州を不思議に思って見つめていると、それに気付いた加州が口を開く。
加州「俺、審神者の力が関係してるなら一度に何振りも連れていくと神力が低下しちゃうんじゃないかなって思って、だから止めたんだけど。何て説明していいか考えてるうちに、勘違いした乱のヤツが押して開けちゃったから。」
「あっ、だから戸惑ってたんだ。」
加州「うん。でも良かった、これは関係無いみたい。」
加州は、ホッとしたかように穏やかに頬笑む。