第35章 扉の正体
五虎退「ぁ、主さま!」
薬研「おっ、来たな。」
3人で玄関に向かうと、話をしていた皆がこちらに気づいてやってくる。
愛染「主さん、弁当作ってくれたんだって?サンキューな!」
五虎退「主さまの、お弁当、楽しみ、です。」
嬉しそうに言う愛染と五虎退の後ろから、鯰尾が少し驚いて言う。
鯰尾「はやかったですね。」
「うん。加州と乱ちゃんが粗方作ってくれてたから。」
加州「まぁね。はい、これ。」
加州が、鳴狐に風呂敷に包まれた重箱を渡すと、お付きのキツネが神妙な顔で言う。
お付きのキツネ「ふむ、この匂い。良かったですな、鳴狐。中身はおそらくいなり寿司ですよ。」
鳴狐「、、、楽しみ。」
その言葉に、鳴狐が目を細め笑ったのがわかった。
「やっぱり、2人ともいなり寿司好きなんだね。」
七葉の声に、薬研や乱と話していたこんのすけが反応してこちらを向く。
こんのすけ「なんと!それは、羨ま、、、いえ。」
「ふふふ、ちゃんとこんちゃんの分もあるよ。」
いなり寿司に思わず反応したこんのすけを、微笑ましく見つつ言うと、こんのすけは嬉しそうに尻尾をゆさゆささせながら言う。
こんのすけ「あ、主様!その、これは!」
照れたこんのすけに癒されていると、国俊から声がかかる。
愛染「それじゃ、主さん。そろそろ行くな。」
「うん。皆気をつけて、行ってらっしゃい!」
愛染「おう!」
薬研「行ってくる。土産、楽しみにしてろよ。」
五虎退「はい、頑張って、来ます。」
お付きのキツネ「もちろんでございます。」
鳴狐「、、うん。」
鯰尾「じゃ、行きますか。」
出陣部隊を見送った後、厨に戻り、残りのいなり寿司をお皿にのせて小広間に向かう。
お皿に積まれたいなり寿司を見た瞬間、こんのすけは歓喜の声をあげていた。
昼食を終え、食後のお茶を飲みながら午後の予定の話になった。
加州「午後は、扉探しでいいんだよね。」
「うん、個人の部屋以外でちゃんと見てないのは、物置部屋の中くらいだからそこを探そうと思うんだけど。」
七葉の言葉に、乱も賛成する。
乱「確かに、何かしまうならたぶんそこだよね。」
「こんちゃん、具体的な扉の形状とかってわかる?」
探すならだいたいの形状が分かればとこんのすけに訪ねると、こんのすけは申し訳無さそうに頭を下げる。