第34章 宇都宮出陣と審神者制度
こんのすけ「それでしたら、ドアをお使いになられてはいかがでしょう?」
聞き慣れた声に縁側を見ると、上がり石の上にこんのすけがちょこんと座っていた。
「こんちゃん、いらっしゃい!いつきたの?」
こんのすけ「はい、つい今しがた。ご挨拶をと思ったところ、何やら話し声が聞こえましたので。」
こんのすけは風呂敷から手拭いを取り出すと、パパッと足の土を払い、縁側に飛び乗るとこちらにとことことやって来た。
加州「こんのすけ、ドアって?」
加州が先程のこんのすけの発言を確認すると、こんのすけは畳に座って話を始める。
こんのすけ「当初の刀剣乱舞計画では、審神者様となられた方の生活上の不便を解消するため、移動手段として就任された審神者様の時代に繋がる扉が設置されていたのです。」
乱「へ~、そんなのこの本丸にあったかな?」
乱は、こんのすけの方を見てが首をかしげる。
こんのすけ「当初の想定に反し、本丸にお体ごと移動できるほどのお力をお持ちの審神者様は滅多に居らず、またその場合、大抵が永住されて任にあたることが多いのです。」
「確かに。いろんな本丸を見る機会はあったけど、現代と本丸を行き来してる審神者は、見てないかも。」
言われてみれば、刀ミュ、刀ステ、花丸、などよその本丸の話を目にする機会はあるけど、審神者に選ばれた者が本丸から現代に戻ったり現代でどのような立場なのかを見る機会はなかった。
七葉がそんなことを考えていると、こんのすけが話を続ける。
こんのすけ「ですので、ドアを使用された審神者様はほとんどいらっしゃらず、詳細の説明もされてなかったようなのです。」
加州「まぁ、今回は異例だしね。うちの主、こっちにもあっちにも行けるし、そもそも計画が実施されてる2205年以降の人でもないじゃん?」
加州の言葉に、こんのすけは頷きながら答える。
こんのすけ「えぇ。それについては、政府から過去に遡り審神者様となりうる資質の持ち主を迎える法がありますので問題ないのですが、審神者制度がない時代の審神者様となると、ますます自らの時代へのご帰還も必要となって来ることでしょう。」
「審神者制度?」
聞き慣れない言葉に、七葉が聞き返す。
こんのすけ「我々の時代では刀剣を顕現可能な者に、職業審神者が認められているのです。扱いは国家公務員となります。」
