第32章 荷物
加州「ちょっ!鯰尾何すんのっ!?」
愛染「おい、待てって!」
「きゃっ」
2人の制止もむなしく、布団は勢いよくはぎとられた。
七葉はびっくりして思わずリュックにしがみついたが、その体勢で縮こまると寝間着がめくれ太股がむき出しになる。
鯰尾「あはは!主さん、いいながめですね!」
愛染「主さん、、////」
加州「あっ主、、////」
悪びれた様子もなく笑っている鯰尾に、頬を染め見つめる愛染と加州。
露になった太股一斉に注がれた視線に、七葉は羞恥いたたまれなくなり、急いで荷物を手放し服を直すと素早く立ち上がり再び荷物を持って部屋の出口へ向かう。
「わ、私!朝御飯のぜんざいをね作る予定がね、あるから!鳴狐、ほら、行こ!」
そのまま開け放たれた襖の前で立ち止まっていた鳴狐の手を引いてその場から逃げたした。
お付きのキツネ「あっ主殿~!そんなに急がれますと危ないですよぉ~!それにほら、鳴狐も驚いていますぅ!」
お付きのキツネの言葉に、鳴狐を見ると驚いた表情でこちらを見つめる瞳と目があった。
「あっ、わっ、ごめん。」
七葉は立ち止まり、慌てて握っていた手を放す。
すると鳴狐は、ちょっと寂しそうに空になった手を見つめたが、すぐに視線を七葉に戻し目を細め微笑んだ。
本体「、、、問題ないよ。、、その、おはよう。」
「あっ、うん、おはよう!」
向けられた笑顔に目を奪われながら微笑み返し返事をすると、隣でお付きのキツネが感無量と言った感じに盛大な声をあげる。
お付きのキツネ「お~主殿~、ご覧になりましたか?鳴狐が、あの人付き合いが苦手な鳴狐が今、微笑みましたぞ!」
その声にハッと気が付いた鳴狐は、自分でも驚いたといった顔をした後そのまま顔を背けてしまう。
「もう!キツネさんが余計なこと言うからぁ↓」
お付きのキツネ「その、すみません、嬉しくてつい。」
そんなやりとりをしつつ苦笑していると、反対の廊下から薬研がやって来た。
薬研「よぉ大将、おはようさん。何だ?何かあったのか?」
薬研は何故か顔を背けている鳴狐に視線をやり、不思議そうに聞いてくる。
「おはよう薬研、なんでもないよ。」
薬研「そうか?ならいいが。ところで大将、そいつは何だ?」
薬研は、まだ少し気になるようだったがすぐに話を変えた。