第32章 荷物
目が覚めると、本丸の来派の部屋に戻って来ていた。
隣では、愛染が盛大な寝相により布団を蹴り飛ばして眠っている。
幸せそうに口をあけてむにゃむにゃしている様子を見るに、おそらく食べ物の夢でも見ているのだろう。
「しょうがないなぁ。」
七葉はその様子を微笑ましく見つつ、布団をかけ直そうと思った時、部屋の外からバタバタと足音が聞こえてきた。
その足音は、部屋の前でやんだと思うと思いっきり部屋の襖が開かれる。
「わっ!?」
いきなり開いた襖に驚いたと同時に、慌てた様子の加州が部屋に飛び込んで来た。
加州「愛染!!主!主知らない!?朝部屋に行ったら居なくて!!」
愛染はその声に、まぶたを擦りながらまだ眠たそうに半身を起こす。
愛染「ん、、ぁ、?何だよ朝っぱらから。主さんならそこに、、、って、あっ、、」
加州は、布団の中に居た七葉に気がつくと一瞬固まったがすぐにまた慌てだす。
加州「主ッ!?何で!?何でここにいるの!?て言うかそのお腹は!?妊婦!?子ども?子どもなのっ!?うわぁ~ん、俺の主が愛染に汚され、、、」
「ちょ、ちょ、ちょ、待って、加州~落ち着いて!!そんな直ぐに子ども育たないから!と言うか国俊とは何も無、、、」
七葉は取り乱した加州に説明しようとするが、その発言は更なる誤解を招いてしまう。
加州「国俊!?国俊って何で!?昨日まで愛染って、愛染って呼んでたのに、何で国俊!?俺なんて初期刀なのにいまだに清光じゃなくて加州なのに!?」
「わかった!わかったから加州!じゃなかった清光!清光!これでいいでしょ!!だからちょと一端落ち着こう!ね!」
七葉は誤解を解こうと起きようとするも、パンパンに詰めたリックがお腹につかえて起きれない。
まるで腹筋が全く出来ない人のように首だけ起こしては両手をぱたつかせていると、廊下の向こうから鯰尾と鳴狐が歩いて来るのが見えた。
鯰尾「あははっ、主さんおはようございます!騒がしいと思ったら、朝から面白いことになってますね。」
鯰尾は爆笑しながらこちらに近づいて来る。
「もぉ~!笑ってないで助けてよぉ!」
鯰「ふふふ、しょうがないですね。じゃあちょっと失礼しま~す♭」
鯰尾はそういうとジタバタしている七葉の上の布団を持つ。