第29章 増えていく粟田口
薬研「あぁ、こいつは粟田口の国吉の作だ。茎に銘があっただろ?」
薬研が言うと、お付きのキツネが続ける。
お付きのキツネ「はい。これなるは栗田口派、左兵衛尉藤原国吉が打ちたる打刀。号を鳴狐と申します。その特徴は差表に名が刻まれていることなのですよぅ!」
2人の言葉に、顕現する直前に見た文字を思い出す。
「粟田口ってことは、兄弟?あれ?でも薬研は吉光で鳴狐は国吉ってことは、、、」
薬研「まぁ、要するに俺っち達からすると鳴狐は伯父だな。」
親戚(笑)
まさかあの話はフラグ?こんなに早く回収されるとは!
「、、、、、、」
薬研「ん?どうした、大将?具合悪いか?」
鍛刀をお願いしに行く時の話を思い出し、驚いていると薬研が心配そうに聞いてくる。
「なんでもないよ。鳴狐、これからよろしくね!」
七葉がそう言って手を差し出すと、その手がしっかりと握られる。
お付きのキツネ「はい!わたくしめも、ぞうぞ鳴狐共々よろしくお願いいたしますぅ!」
「うん!えっと、、握手してくれたし、キツネさんでそう言ってるってことは良いってことだよね?」
あまり喋らない鳴狐に思わず確認すると、鳴狐はこくりとうなずく。
その様子に、またお付きのキツネが喋りだす。
お付きのキツネ「鳴狐は人付き合いが苦手でございますから、代わりにわたくしめが皆様と交流しているのでございます。」
「そうなんだ。確かに面と向かっては苦手でも腹話術なら大丈夫ってことだよね!」
七葉が1人で納得していると、お付きのキツネが慌てた様に言う。
お付きキツネ「ちっ違いますぅ!腹話術ではございませぬ!わたくしめは、鳴狐の代理に過ぎません。」
本体「そうだよ、驚いたか」
「そうなの?」
思わず薬研に視線をやると、薬研はそれを流す様に答える。
薬研「さぁな。」
そんな話をしていると、玄関の方から声がした。
乱「ただいまぁ~。あれ?主さん~いないの~?」
加州「主~、収穫だよ~。」
五虎退「、、、収穫、」
?「あははっ」
愛染「いや、突っ込めよ。」
出陣した4人以外に、もう1人聞き覚えのない声が聞こえる。
「は~い!今行くよ~!とりあえず、玄関行こうか。」
七葉は大きな声で返事をすると、2人と1匹に声をかけて玄関に向かった。