第20章 心音
薬研「何を言っているんだ大将、俺っちは短刀だぜ?」
都合のいい時だけ子供ぶる薬研に呆れつつ、七葉はじゃんけんの行く末を見守る。
どうやら勝ったのは薬研と五虎退のようだった。
薬研「おし、じゃぁ俺っちは大将の右だな。」
五虎退「僕は、左です。」
乱「じゃあボク、真ん中~♪」
それぞれが布団を運んで敷いていると、乱が七葉に飛びつく。
「ちょッ」
乱「ふふっ、主さん暖かくて良い香り~♪」
そのまま首もとに顔を埋められ、チュッと鎖骨に口付けられてジタバタしていると、薬研が乱を引き剥がした。
薬研「乱、約束は約束だろ。」
乱「だってぇ、薬研が右で五虎退が左なら主さんの上は空いてるよね?」
乱の言葉に薬研が突っ込む。
薬研「いや、上って選択しがあるなら俺っちが選ぶ。」
「な、無いよそんな選択肢は!」
慌てて七葉が突っ込みをいるれると、隣で五虎退が笑って言った。
五虎退「兄さん達、面白いです。なら、僕も、主さまの、、上が良いです。」
ニコニコとしている五虎退を、七葉は思わず抱き締める。
「五虎ちゃんなら良いかも。」
乱「えっ」
薬研「なっ」
ふわふわの毛が猫みたいで、可愛くて思わず抱き締めて撫でて言うと今度は乱と薬研が慌てる。
薬研「大将、今のは冗談だぜ?」
乱「そうだよ主さん、ただのスキンシップ。」
「そう?なら早く布団に入って寝よう。」
七葉は2人にそう言うと、五虎退から離れて自分の布団に入った。
薬研「明り、消すぜ。」
「うん。」
五虎退「はい。」
乱「いいよ。」
「おやすみ、皆。」
薬研「あぁ、おやすみ。」
五虎退「はい、おやすみなさい。」
乱「おやすみ、主さん。」
暗くなった部屋で4人、横並びになって眠る。
しばらくすると隣から、乱と五虎退の寝息が聞こえてきた。
五虎退「スーー、スーー」
乱「、、んっ、、、んぁ、、ぅ、、」
スヤスヤと規則正しい呼吸の五虎退の寝息と時々何故か艶っぽい微かなうめきが入る乱の寝息に、七葉は寝息も特徴があるんだなぁと微笑ましく思ってクスっと笑うと、反対から薬研に声をかけられる。
薬研「どうした大将?眠れねぇのか?」
「あっ、ごめん薬研。起こしちゃった?」
その声に謝って振り向くと、こちらを向いていた薬研と目があった。