第3章 喜怒
それから、親知らず抜いたとこは順調に治っていき他の歯も問題ないため定期検診となった。
でも消毒の日から凛さんに一度も会ってない
痺れを切らした俺は彼女に連絡する。
《3日後の日曜日、空いてますか?》
約束したビール工場と、1日付き合うこと。
ビール工場は凛さんに任せてるけどその後は俺の行きたい場所を回る予定。
はやく返信来ねーかな
つーか会いてーな
昼休み、購買で黄金川にいつもお世話になっているからと「二口先輩! どうぞっス!!」と焼きそばパンを二つ渡されたが二つもいらねーっての
ついでに自販機で買った紙パックのコーヒー牛乳を持って教室で待っている青根の隣に座る。
すると俺のスマホが振動して何かを知らせる音が響く。期待して画面を見ると、
《貴方のスマホ新しくしませんか?》
という携帯会社からのメルマガ。
「うっぜー」
ムカついてズズッとコーヒー牛乳を飲みながら送られてきたメールを消す。
あー、待つのって好きじゃねーのに
「二口先輩」
声のした方に顔を向けると教室の入り口付近で作並が緊張した様子でこっちを見ている。