第1章 いい加減。
「あー、くそッ」
気になり始めると疼いているような気がしてならねぇから腹立つ。
学校に向かう途中でも気になって舌で弄ってると茂庭さんと鎌先さんが前を歩いているのを見つける。
「・・・げっ」
会うと面倒だからなるべく距離を取りながら歩く、あー、まじクソ。茂庭さんならともかく鎌先さんいるとうっぜーからなぁ。
「二口先輩ぃ!!」
前ばっか気にしてると後ろから聞いたことある後輩は声が聞こえる。
「ハァー・・・」
無視だ。無視しよう。
「二口先輩! おはようございます!」
「・・・・・・おう」
また歯が疼いてきた。
部活終わったら、歯医者に行こう。