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フタゴイロ

第1章 二ヶ月目の悪夢





「て言うか2人とも、学校であんま話しかけないで目立つ」

ただでさえ、この二人は入学当時から目立っていたのだ
変な奴に目を付けられたくない。

どうせロクなことが起こらないことが見え見えだ。

そのまま何も言わずに立ち去るがいいさ。


心底嫌そうに言ってやった私をどうとも思ってないのか
2人揃って意地悪そうに笑ってきた。


そして言ったのだ。教室中に聞こえるような声で


「別にいいじゃねーか。俺ら幼馴染だろ?」

「そうそう。幼馴染だしな」

「い、いいい言わないでよ!!こんなところで!!」


遂にこいつら言いやがった・・・
その単語だけは禁止ワードだったのに。


痛み出した頭に私は目眩を覚えた。

最悪だ、この双子は最悪だ。
大事なことなので二回言っておく。

私は直後悟った・・・もう諦めようと。



入学してから二ヶ月
何のために私がこの2人と距離をとってきたのか
毎日のこの努力が今の一瞬ですべて水の泡だ

さよなら、私の平凡で素敵な学校生活


ニヤニヤと笑っている奏多に今世紀最大の鉄拳をお見舞いした。
叶多?そんなの怖くてできるわけがない。

教室が大いにザワついたが、知るかそんなこと
どうせ私の平凡なハッピーライフは終わったんだ。


この最悪な幼馴染の双子のせいで
平凡で充実した学校生活を送ろうと心に決め、
頑張ってなんとか慣れ始めた入学からの2ヶ月が
見事に幕を閉じたのだった。



(いやー。やっぱ3人の方が俺たちらしいよな)
(幼馴染ばんさーい)
(お前らマジでいい加減にしろ)


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