第1章 10年後の現実
一方、ダイニングルームで休んでいる、ルッスーリア、ベル、フラン、レヴィ。
タオルを頭に掛けて、すみれは、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り飲む。
「あらん?スクアーロは?」
ルッスーリアが、そうすみれに尋ねる。
「え?あ、ああ…なんか、聖羅の部屋に入っていく所みたよ」
「また、2人きりで?最近、多いわね」
ミネラルウォーターを持ったまま、ソファーに腰掛けるすみれ。
「2人でなにしてるんだろ」
すみれの言葉に、ルッスーリアがうふ♡と、笑いながら彼女に説明する。
「そんな野暮なこと聞かないの♡男が、乙女の部屋に行く理由。そんなの一つに決まってるじゃなぁい! ♡」
よく分からないすみれ、思わず頭を傾げる。
「もぉー。本当にすみれたら、お子ちゃまね」
「ちょっ!子供扱いしないでよ」
すみれだって大人だ。わからないはずがない。少し、妄想してみた。
〜すみれの妄想〜
ベッドに押し倒される聖羅。
「だ、ダメですわ!わたくしには、心に決めた方がいるの!」
「ンなこと、どーでもいいんだよ。お前は、俺のだ」
そして、重なる2つの影。。。
「て、感じ?」
すみれの妄想は、外にダダ漏れみたいだ。
「すみれたら、はしたないわよん」
ルッスーリアの言葉に、「はぁい」と答えてから、持っていたミネラルウォーターで、喉を潤した。。。
「で?そこのバカ2人は、コソコソとどこに行くの?」
バカ2人とは、ベルとフランだ。
「い、いやぁー。ミーは、カエル!そう、カエルの帽子が気になって」
「俺は、ちょっと散歩でも…」
「帽子に散歩?フラン、あんなに帽子嫌いだったじゃない」
「そ、それは…」
「シッシッシッ。お前は、ここで待ってな」
「ベルも、玄関なら反対方向よ」
「やべ…」
そんな、バレバレな2人を見てルッスーリア一言。
「本当におバカね」
と、呟く。。。