第1章 10年後の現実
そんなコトを話している間に、ダイニングルームにスクアーロと聖羅が、現れた。
なかなか、コチラに来ないスクアーロに聖羅が彼の背中を押して、すみれの、前までやってきた。
思わず、すみれは目を据わらせて彼を睨んだ。
「ゔぁぁぁぁああい!!日本からの土産だぁぁぁぁあ!」
緊張しているのが、丸わかりの声に聖羅は、頭を抱える。
「あんだけ、叫ぶなって言いましたのに…。」
スクアーロは、ポケットから紫陽花の袋に入っている金平糖。すみれは、思わずきょとんとした表情を浮かばせた。
「金平糖???」
「お前、好きだろ」
そう、すみれは、金平糖が大好物なのだ。
「要らねぇのか?!!」
「声でかい。……ありがとう」
「あん!?聞こえねぇぞ!」
「ありがとう、嬉しい!!」
ニコッと微笑む、すみれを目にすると胸の中の小人がスクアーロの、心臓を締め付ける。もはや、殺しに掛かっていた。
胸が苦しくなり、床に手を付き呼吸を整えた。
なんて、パワーなんだ…アイツは、天使か?!!
そんな、ことを考えている間にすみれは貰った金平糖を一つ掴み口に入れた。
「おいひー♡」
「スクアーロ隊長ー。ミーたちには、お土産ないんですか?」
フランが、すみれさんばっかズルイですー。と、声を上げる。が!
「ゔぁぁぁぁああい!任務で行ってんだ!!土産なんて、あるわけねぇだろう!!」
「スクアーロ隊長…自分が、矛盾していることに気付いてください」
聖羅は、思わず笑ってしまう。
あんだけ、悩んで買ってた人がなにをいってるのかしら。と、内心思っていた。。。
ちなみに、任務は日本に行きました。
そっと、すみれの隣に腰掛けてから横目で彼女を見つめた。
「う、うまいか?」
「うん!幸せぇ〜」
スクも食べる?と、あーんとしてやるが。。。再び、心の中の小人が暴れ出す。
「いや、いい。好きなだけ喰え」
「そう?じゃあ、遠慮なく」
スクアーロは、どうやれば心の中の小人を殺せるか必死に考えていた。。。