第2章 恋が芽生える時
〜パーティー 当日〜
「広いわねぇー」
「広いですわねぇー」
パーティー会場の入口から、見える何十人という人の群れ。思わず、同じ言葉が漏れる聖羅とすみれ。。。
スクアーロと、ベル、フランは、手続きをしてドリンクを持ってくるから、入口付近にいろと言われたので、扉の前で待機であった。
「しかし、すっごい人ね」
うひょー。と、遠くの方まで見るが先は果てしなかった。。。
「なんか、ネズミーランドのアトラクション待ちしてるみたいですわ」
「聖羅さん、問題です」
「はい」
「ここには、無くてネズミーランドにはある物はなんでしょう」
「夢と希望」
「正解」
ココは、金、暴力と薄汚い世界…。。。
ネズミーとは、全く違う世界なのだ。
「はぁ…帰りたい」
「でも、ココにスペシャルメインイベントて、書いてありますわ!きっと、楽しいモノが…」
「聖羅ちゃん…思い出して、ココどこ?」
「あー…ないですわね」
「でしょうね」
思わず、持っていたパンフレットをくしゃくしゃにして捨てる聖羅。。。
そこに。
「ゔぁぁぁい!酒持ってきたぞ」
後ろを向くと、スクアーロとベル、フランがシャンパンが入っているグラスを持ち立っていた。
「ありがとう」
スクアーロから、グラスを受け取り口元に当てるがアルコールの香りで思い出す。
「あ、私お酒呑めないんだった」
「え、でもすみれさんて確かそろそろ、みそg…ゲロゲロッッッ!!」
最後まで、言い終わる前にフランを蹴り上げるすみれ。ドリンクを、蹴られる前に聖羅に渡していて正解だった。
「私は、永遠の20よ?」
うふふ。と、微笑む姿だけは綺麗だ。
「呑まなくても、良いから持っておけ」
スクアーロに、再びシャンパンを渡されはぁい。と、大人しく持っていた。。。
とりあえず、場所を移そうと会場の端っこ辺りに向かう。
「そういえば、ベル先輩のお相手さんは?」
その言葉に、聖羅はドキッとする。まるで、分からない問題を先生に当てられたような気持ちと似ていた。。。
「ベル〜」
「シッシッシ。来た」
恐る恐る振り向く聖羅、そこにいたのは。。。