第2章 恋が芽生える時
「質問です、スクアーロ隊長」
「なんだぁあ?!」
まるで、子供が先生に質問するように手を上げるフランに怒鳴り上げるスクアーロ。
「コレは、流れ的にミーが聖羅とパートナーでいいんですよね」
「「え?」」
思わず、顔を見合わせるベルと、聖羅。
「なんですかぁ?ベル先輩は、聖羅のこと好きじゃないですよね」
フランの言葉に、ドキドキと胸の音がうるさい聖羅に、彼は。
「あ、あったりめーじゃん。こんなガキ王子タイプじゃねぇーよ」
と、一言呟くのだ。
その言葉の破壊力を知らない彼は、ある意味天才だ。
ーポキッ
聖羅の中の何か大切な部分が音を立てて、壊れた。。。
「ふーん。じゃあ、問題ないですね。聖羅は、ミーと。スクアーロ隊長は、すみれさんとベル先輩は、他の女とはい!決定決まりましたぁー」
「ちょっと待て、すみれは、俺とじゃね」
「え?」
「なっ!?」
思わず、目の前にいたすみれの手を引っ張り抱き寄せる。コレには、聖羅も驚きを隠せない。
「だって、すみれは、王子に相応しくね?」
「だ!だめだっ!すみれは、ダメだ!」
「それは、すみれが決めることじゃん」
聖羅は、涙を堪えるのに必死だった。
「離せ…」
すみれは、ベルの握りた手を捻る。
「いててててて」
「このガキっ!アンタが、私と同等なワケないでしょっ!」
手を離して、すみれはスクアーロに抱きつく。
「まぁ、歳的にはスクアーロ隊長でしょうね」
フランは、シレッと聖羅の隣に移動していた。
「歳ってなによ、歳って」
フランを睨むと、知りません。という表情で、そっぽを向く。
「私は、ガキよりバカ鮫と居た方がいいわ」
「バカってなんだバカって」
そんな、スクアーロに再び抱きつくすみれを見て、聖羅は少し羨ましそうだった。
わたくしにも…あんな風に大胆になれたら、、、ベルさまは、わたくしの気持ちに気付いてくれますの?
拳を、握り締めて聖羅はベルに抱き着こうとした時。
「ダメですよ?聖羅は、ミーのパートナーなんですから」
そう、後ろから抱きしめられる。
聖羅は、動けなくなった。。。